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元パリダカライダーが教える「林道ツーリングの極意」
編集ワタルに特訓!果たしてその効果は…?



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「元パリダカライダー」って誰?

11月のある日、ワタルが仕事をしているフリをしながらネットオークションでバイクの部品を検索していると、編集長がいきなり現れた。

「おい、ワタル!……おまえ少しは仕事しろっつーの。まあいい、おまえ今度の土日は空けられるよな。林道に行ってXR230とセローのインプレッションをやろうと思うのだが、ついでにおまえのヘタれライディングを根っこから叩き直してやるから付いて来い」
「ええっ、今週末はトーネリ(東武練馬)のサティに『ALWAYS 三丁目の夕日』を見に行くつもりだったんですが…」
「おまえはもう充分時代に取り残された昭和野郎じゃねえか。山は寒いから、ちゃんと防寒してくるんだぞ!」
「マジすか…でも編集長っていつもオフロードばかり乗っていますよね、何故か上手いし。昔なんかやってたんですか?」
「フフフ…おまえはまだ知らなかったのだな。昔おれはパリダカやバハ1000に出場するほどのスゴ腕ライダーだったのだ。そんなライダーから直々に教えてもらえると思えば、『ALWAYS 三丁目の夕日』を来週に回しても行く価値があるだろう?」
「…こんなに押し付けがましいと全く有難みが感じられませんが、分かりました。どうせならテールスライドとかウイリーとか、カッコ良い技、教えてくださいね」



「ブーツなんて持ってません」

そして、当日。ワタルはもちろんオフロードの装備など持っていないので、グローブは旧車が似合いそうな茶色の革製(真冬用のブ厚いやつ)、ヘルメットもビンテージルックなアライの「クラシック」、そしてブーツはなんと「ゴム長靴」というとんでもない格好で現れた。

「おまえ、よくその格好で恥ずかしくないな…」
「だって、昔からSRとかメグロとか、古いバイクばっかり乗ってきたのでこういう装備しか持ってないっすよ。ブーツも持ってないっすから、一番ブーツっぽいものを履いてきました。オフロードってぬかるんでたら長靴のほうが良さそうじゃないですか?」
「…。コナパン(当サイトの女性スタッフ)のブーツを借りてきてるから、これを履け」
「そんなぁ!持っていたなら、早く言ってくださいよ…晴れなのに長靴ってめちゃめちゃ恥ずかしかったっすよ」
「ちょっとおもしろかったから、黙ってたんだ。道行く人が笑ってたぞ」





彼のイメージした「林道ツーリング」装備。
潮干狩りにでも行きたいのだろうか




鬼のトレーニング開始!

そして、今日のメインである「XR230 VS セロー」のインプレッションを終わらせた編集長は、XR230に乗るようワタルに指示した。

「いいか。オフロードが走れるようになる極意というのはだな。つまり、アレだ。とにかく走って慣れるこった」
「そ、そんなアバウトな…!」
「わかったら、付いてこい!でも無理そうだったら自分のペースで走るように。けが人を運ぶのは大変だからな」

編集長は言い終わるとすぐ、ホイールスピンしながら走り去ってしまった。
「やられた…」

ワタルはオフロードが大の苦手で、唯一のオフロードを走った経験といえば、ツーリング途中で林道に迷い込んだくらいである。そんなワタルの走りは当然メチャクチャ。写真では分かりづらいが、体がガチガチに固まっていて、見ていて滑稽である。もうテールスライドだのウイリーだの言っていた元気はどこにも無い。

「編集長!ハアハア…、めちゃめちゃ暑いっす…」
「気温は7度だぞ。おまえ、力入れすぎなんじゃないのか」
「どうやれば普通に走れるんですか…?」
「だから、慣れることだ。質問しているヒマがあったら、走りまくれ!じゃあおれ先に行くぞ、ハハハハハ」


休憩中、林道ツーリングを楽しむライダー達に遭遇。いいペースで走り抜けていった



林道ツーリングは、オンだけでは味わえないとびきりの風景に出会うことができる

これは仕打ちなのか…スパルタ教育は続く

林道をさらに奥へと入っていくと、道は一気に狭くなり、行き止まりになってしまった。編集長はアクセルターンでスパっと向きを変えて、待っている。

「編集長、Uターンできないっす。アクセルターンてどうやるんですか」
「車体を傾けて、アクセル開けて、クラッチポンだ。ホレやってみろ」
「ヒィ…重くてそんなに傾けられないっす。降りて押します…」

ワタルは、これは間違いなく仕打ちであると思った。何がいけなかったのか、必死に記憶をさかのぼってみる。こないだの飲み会で「携帯メールも使えないんすか!うちのオヤジでも使えるのに」と笑ったのがいけなかったか、それともこないだ編集長の車を一人で運転している時にバンパーをこすったのがバレてしまったのか…。それともそれとも大事にしていた国仲涼子の写真集を汚してしまったことなのか…、はたまた…。

「ごめんなさい、ボクいろいろ悪いことしましたよね。反省してます。許してください」
「えっ?…あーこれはイジメだと思ったのか。ゴメンゴメン、おれオフロード走るの久しぶりで、すげー楽しいんだよ!んで、さっきインプレで走ってたらもっと走りたくなって、教えるのめんどくさくなっちゃったんだよね。わりぃ、わりぃ!今度教えてやるから、もうちょっと走らせてくんない?」
「…ガクッ。分かりました。確かに言われてみると、こんなにイキイキしてる編集長は久々ですね。たまには思う存分走ってください」

結局何も教わることなくただ闇雲に走り回り、疲れ切って座り込んでしまったワタル。そんな彼を不憫に思ったカメラマンは、そっとライディングフォームのことを教えてあげた。 「これ見て、ほら。編集長とは姿勢が違うでしょ?」 「…なるほど。なんだかオフロードは奥が深いんですね。ボク、ちょっとやる気になってきました。今度は編集長に撮ってもらって、カメラマンさんがボクに教えてくれるってのはどうでしょう」 「めんどくさいから嫌だね」


編集長が全く教えてくれないため、一人で探検に出かけたワタル


コナパンに続き、オフロードライダー誕生!

編集長による放置プレイと筋肉痛でぐったりしたワタルだったが、「また行きたい、もっとうまくなりたい」と思っていた。それは、オフロードを走れるようになれば旅の行動範囲が広がるからだ。アクセルターンができたりガレ場を越えられるようになれば、今まで諦めていた山奥へ入っていけるようになる。キャンプツーリングが好きなワタルにとって、林道でのテクニックはとても魅力的なものに映ったようだ。 ワタルは言った。「編集長!今度はキャンプツーリングに行きましょう!」 「おまえ、これから冬になるんだぞ…」 「あっそうか」ワタルのこの情熱が来年まで続いているのかどうか、乞うご期待である。









絶景を前に、はいポーズ!


と思いきや、「おまえ確か高所恐怖症だよな」といじめる編集長


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